ChatGPTアプリでタイムカードをスキャンできる!
今回は飲食店や小売店で使えるChatGPTシリーズです。皆さんが毎月手間をかけているタイムカードの入力、もしくはMicrosoft ExcelやGoogle スプレッドシートでの計算作業を、ChatGPTで一部自動化できるとしたらどうでしょうか? 今回はChatGPTアプリを使った新しい方法とプロンプトをご紹介します。AIがタイムカードの入力を楽にする方法を、一緒に見ていきましょう!
※この記事はChatGPT無料版とアプリを使った方法になります。GPT-4Vを使った記事は別になりますのでご承知置き下さい。
果たしてタイムカードの入力はAIで楽になるのか?、まずは読んでいただいて、使えそうならぜひ試してみて下さい!完成は以下のようなイメージです。ChatGPTの無料版を使いました!
手順1.ChatGPTアプリを立ち上げる
まずはChatGPTアプリを立ち上げます。ChatGPTアプリが使えるのは、この記事を書いている現在(2023.6.5)ではiPhoneやiPadなどのみ。Androidをお使いの方は、もうしばらくお待ち下さい。
アプリをまだダウンロードしていない方、ChatGPTの利用登録がまだの方は以下のリンク記事をご覧下さい。ChatGPTの使い方(利用登録)、アプリのダウンロードとログインについて解説しています。
手順2.ChatGPTに指示文を送る。プロンプトはこちら!
New Chatを始めます。以下のプロンプトをコピペして送信して下さい。黄色のマーカー部分はご自身のタイムカードに合う形に修正して下さい。
こんにちは。タイムカードの集計を行いたくChatGPTに手伝って欲しいです。scan textで送りますので、excelで使える形に出力して下さい。
・タイムカードは左から日と曜日、出勤時間、退出時間、労働時間の順で入っています。
・意味不明の文字もスキャンされてますが無視して下さい。
・私がscan textを無言で送った場合は、「追加して」の意味合いと解釈して下さい。
こんにちは!タイムカードの集計を手伝います。scan textでテキストを送信してください。
ChatGPTからの回答(一例です)
手順3.ChatGPTアプリ内でカメラを起動する方法
次にタイムカードをカメラで読み込むための方法です。①の部分をタップする。②下の図の○で囲んだ箇所をタップするとカメラが起動します。
手順4.タイムカードをカメラで読みとる
ChatGPTアプリでカメラを起動し、タイムカードを写した画面が下記になります。
①黄色い範囲が指定されている場合→その指定範囲の文字を読み込みます。
②読みとった結果が表示されています。
③入力ボタンをタップするまで②の表示内容は確定されません。なので「入力」をタップして文字を確定する。
④を押してChatGPTに送信します。
「ゆっくり動かして下さい」と表示されてもスクロールは不要(上手くいきません)
たまたま上手く読めた!
今回はたまたま、読み込み間違いゼロで結果を出してくれました!上手くいかないこともあるので、その場合は…
①エクセルにコピペした後でセルを手直しする
②カメラスキャンの「入力」を押した後、テキスト欄を手直ししてからChatGPTに送信する、
③スキャンをやり直す、
以上のやりやすい方をお試し下さい。③スキャンやり直しのプロンプトはこちらです。
読み込みミスがあるので、もう一度scan textを送ります。
上手くいきました。このデータの方を採用して下さい
これ以降はスキャン&送信の繰り返しです。
手順5.結果を一覧で&表形式で表示する方法
一人ぶんのタイムカードを読みとった後は、以下のプロンプトをお試し下さい。黄色いマーカー部分は書き換えて下さい。
以上16〜31日の結果を連ねて、テーブル形式で出力をお願いします
テーブル形式とは「表形式にして」という意味です
読み間違えた箇所を赤字で示してみました。以下の通りです。
日 | 曜日 | 出勤時間 | 退出時間 | 労働時間 |
---|---|---|---|---|
16日 | 水 | 9:47 | 16:05 | 6:00 |
17日 | 木 | 11:26 | 18:12 | 6:30 |
18日 | 金 | 9:33 | 15:55 | 6:00 |
19日 | 土 | 22:00 | 7:00 | 9:00 |
20日 | 日 | |||
21日 | 木 | 10:05 | 16:08 | 5:45 |
22日 | 金 | 10:51 | 16:59 | 5:45 |
23日 | 土 | 8:19 | 16:41 | 8:00 |
24日 | 日 | 19:57 | 2:47 | 6:45 |
25日 | 月 | 12:09 | 16:52 | 4:30 |
26日 | 火 | 21:41 | 6:15 | 4:04 |
27日 | 水 | |||
28日 | 木 | 8:15 | 15:20 | 7:00 |
29日 | 金 | 8:56 | 15:07 | 6:00 |
30日 | 土 | 10:51 | 20:13 | 9:00 |
31日 | 木 | 8:40 | 17:24 | 8:30 |
割と良い!使えるレベルでは?
手順6.読み取ったタイムカードを表計算ソフトにコピペ
ここからの作業はアプリではなく、PCで行った方がやりやすいかと思います。まずChatGPTの前提としてChatGPTのアプリ版とweb版は連動しています。
・ChatGPTのアプリ版とweb版は連動している
・しかしリロード(更新)をしないと相互の入力内容はリフレッシュされない
コピペする際はweb版のChatGPTを一度リロードしてから、最新の情報でコピペして下さいね。
手順7.勤務時間をChatGPTは計算できるか?!
出勤・退勤のみ記録されるタイムカードでは、勤務時間を人間が計算する必要があります。それをChatGPTが計算できるか試してみました。用いたプロンプトは以下になります。
ばっちりです。ありがとう。勤務時間の計算もChatGPTに頼みたいです。上記の結果をもとに計算をお願いします。 ・当店は15分未満の労働時間は切り捨てにしています(37分に出勤した場合は45分から就業開始、59分で退勤した場合は45分が就業終了) ・先ほどの出力結果に「就業開始」「就業終了」の項目を加え、記入してもらえますか? ・「就業開始」と「終了時間」をもとに勤務時間を計算して下さい ・テーブル形式で出力して下さい
ChatGPT3.5(無料版)が出してくれた結果はこちら。ChatGPTがうまく対応できなかった箇所を赤字で示してみます。
日 | 曜日 | 出勤時間 | 退出時間 | 就業開始 | 就業終了 | 労働時間 |
---|---|---|---|---|---|---|
16日 | 水 | 9:47 | 16:05 | 9:45 | 16:00 | 6:00 |
17日 | 木 | 11:26 | 18:12 | 11:15 | 18:00 | 6:45 |
18日 | 金 | 9:33 | 15:55 | 9:30 | 15:45 | 6:00 |
19日 | 土 | 22:00 | 7:00 | 22:00 | 7:00 | 9:00 |
20日 | 日 | |||||
21日 | 木 | 10:05 | 16:08 | 10:00 | 16:00 | 5:45 |
22日 | 金 | 10:51 | 16:59 | 10:45 | 16:45 | 5:45 |
23日 | 土 | 8:19 | 16:41 | 8:15 | 16:30 | 8:15 |
24日 | 日 | 19:57 | 2:47 | 19:45 | 2:45 | 6:45 |
25日 | 月 | 12:09 | 16:52 | 12:00 | 16:45 | 4:45 |
26日 | 火 | 21:41 | 6:15 | 21:30 | 6:00 | 4:30 |
27日 | 水 | |||||
28日 | 木 | 8:15 | 15:20 | 8:15 | 15:15 | 6:45 |
29日 | 金 | 8:56 | 15:07 | 8:45 | 15:00 | 6:00 |
30日 | 土 | 10:51 | 20:13 | 10:45 | 20:00 | 9:00 |
31日 | 木 | 8:40 | 17:24 | 8:30 | 17:15 | 8:45 |
計算は表計算ソフトに任せた方が良さそう
「タイムカード エクセル 計算 無料」でGoogle検索すると便利なテンプレートが出てきます。そちらを使った運用をご検討ください。
まとめ
今回は、ChatGPTアプリを使ったタイムカード入力の自動化について解説しました。手動での入力から解放されることで、時間の節約はもちろん、間違いの発生を避けることができます。おさらいすると…
- ChatGPTアプリを使ってタイムカードを読み取り、出勤・退勤・勤務時間の情報を整列させます。
- そのデータをExcelやGoogleスプレッドシートにコピペできる表形式に変換します。
今回の実験では完璧な結果までは得られませんでしたが、一部手動での修正が必要な箇所があることを除けば、非常に有用なツールとなり得ることがわかりました。
飲食店や小売店で働く皆さん、この新しい方法を試してみてはいかがでしょうか?AIの力で業務をよりスムーズに、そして効率的に進めることが可能です。今回ご紹介した方法とプロンプトを使って、ぜひ試してみてください。
コメント