2023年10月に登場したChatGPT有料版の新機能、画像生成AI「DALL-E3（ダリ3）」を使うと、ステッカーデザインや商品ラベルづくりが簡単に作成できます。
例えば「ハンバーガー屋『KINGS』のステッカー」なら以下のようなイメージです。
例えば「パンの商品ラベル、ブランド名は『Sister Breads』」なら以下のようなイメージです。
画像としてダウンロードでき、家庭用プリンターで簡単にシールプリントできます。早速ChatGPTでステッカーや商品ラベルを作る簡単な作成方法を解説したいと思います。
DALLE3は商用利用できる？
まず、DALL-E3（ダリ3）とはChatGPTと同じ、Open AI社が開発した画像生成AIです。DALL-E3を紹介するページ（ https://openai.com/dall-e-3 ）に行くと、生成AIで作った画像サンプルや、利用案内が載っています。
As with DALL·E 2, the images you create with DALL·E 3 are yours to use and you don’t need our permission to reprint, sell or merchandise them.
https://openai.com/dall-e-3より
DALL·E 2と同様に、DALL·E 3で作成した画像はあなたのものであり、それらを再印刷、販売、または商品化するために私たちの許可は必要ありません。
という事ですので、ビジネス用のさまざまな用途で生成イラスト＆画像を利用しましょう。
【DALLE生成イラストの用途一例】
・店舗や商品のステッカー、ロゴ
・パワポ用の挿し絵イラスト
・店舗のPOPに添えるイラスト
・ホームページやランディングページ用画像、など
DALLE3が描ける絵には得意・不得意がある
DALL-E3で画像生成できる仕組みを簡単に解説すると以下の通りです。
①ユーザーが描いて欲しい絵を言葉で入力
②ChatGPTがプロンプトを生成
③画像生成AI『DALL-E3』がプロンプトを基に画像を生成
ChatGPTもDALL-E3もOpenAI社による商品で、OpenAIはアメリカのAI開発企業です。ということで、英語圏の文化にまつわる言語や画像が得意です。
【ChatGPTの画像生成が得意なもの・不得意なもの】
| 作りたいもの | 作れるか | 備考 |
| 漢字・ひらがな | × | アルファベットなら○ |
| 和な雰囲気 | △ | 外国人が考えた和風ムードになる |
| 洋風 | ◎ | バッチリです |
| アニメ・まんが風 | ○ | 根気があれば上手くいく |
ということで、店舗や商品ラベルを作るなら、アルファベットを使ったラベルの方が良い結果が得やすいです。またハンバーガー、パン、クッキーなど洋食にまつわるテーマの方が、和食、甘味、うどん、などよりも良い結果が得やすいです。
ChatGPTでステッカーを作成する場合、作りたいステッカーが「ChatGPTにとって作りやすいかどうか」一度考えてみては。ChatGPTが得意でないジャンルの場合は、根気強い試行錯誤が必要になります。
ChatGPTを使ったラベル・ステッカーの作り方
【前準備】ChatGPTの有料版に加入
画像生成AI「DALL-E3」は、現在ChatGPT有料版ユーザーのみに提供されています。まずはまずは、ChatGPTの有料版に加入している必要があります。有料版は1ヶ月20ドルです。の加入方法は、以下のリンクをご参照下さい。
画像生成するためのChatGPT画面は
ChatGPT有料版に加入後、GPT4が選択されていることを確認して下さい（下図の赤枠）。以降はチャット欄に「イラストを作って（画像を作って）」と指示するだけでイラスト生成が始まります。
例えば試しに以下のようなプロンプトを試してみてはいかがでしょう。
転職サイトのイメージ画像を生成して下さい。パンツスーツの女性が都心の街角で跳ねてるイメージで。
必要に応じて変更を指示して下さい。例えば、以下のような追加プロンプトを送信してみます。
いいですね、日本人女性で、両手を広げている、横長画像も加えて下さい。
ChatGPTと対話する際は「先の画像を基に変更」とするか「新たに作成」とするか明確にすると良いでしょう。
生成画像をダウンロードしよう
納得の画像ができ上がりましたら、画像部分をクリックしてみましょう。すると以下のような画面になるはず。
画面の右上に「ダウンロードボタン」と「informationボタン」があります。
・ダウンロードボタン…クリックすると.pngデータのダウンロードが始まります。
・informationボタン…クリックするとChtaGPTがDALLE3に送信したプロンプトを見ることができます（下図）
ChatGPTがどんなプロンプトを作ったか気になる方はぜひ見てみて下さい。
商品ラベル作成用プロンプトはこちら
冒頭の「KING BURGER」のラベルを作りたい場合は、以下の手順でお試し下さい。プロンプトは以下になります。
私のお店は「KINGS」というハンバーガー店です。店のロゴ入りステッカーを作りたい。ハンバーガー店の要素も加えて下さい。真正面のデザインにして下さい。
でき上がりによって以下の追加指示を加てみるのもおすすめです。
丸いステッカーにして下さい
くすみカラーにして下さい
するとChatGPTは私の日本語を読み取り、以下のプロンプトを作成してくれました。
ご要望を基に作成したプロンプトです
A round sticker design in muted colors showcasing the name ‘KINGS’ prominently in the center. Below the name, there’s a juicy hamburger with lettuce, tomato, and cheese. The entire design conveys the essence of a burger shop.
（日本語訳）中心に目立つように名前 ‘KINGS’ が表示されている、静かな色調の丸いステッカーデザイン。名前の下には、レタス、トマト、チーズののっているジューシーなハンバーガーがあります。このデザイン全体がバーガーショップのエッセンスを伝えています。
こんな風に、ChatGPTが作成したプロンプトを用いて、画像生成AIのDALL-E3が画像を作成してくれました。
便利なプロンプトをご紹介
・かわいい
・フラットデザインに（シンプルになる）
・くすみカラーに（今どきっぽい色合いになる）
・背景は白（切り抜きで使いやすい）
注意：ChatGPTが作るのは「画像ファイル」
でき上がった画像は、家庭用のプリンターで簡単に印刷できます。その際、シール状の印刷用紙をセットすれば、でき上がったプリントを切って貼るだけでステッカーが完成します。
一方、印刷の発注に慣れた方なら、少し困るかもしれません。なぜならDALL-E3が生成したイラストは、文字の修正がしにくい「画像データ（ビットマップデータ）」だからです（Illustratorでよく使われるベクターデータではない）。ビットマップデータの特性として、文字の修正、一部のみを選択しての編集、拡大が困難です。
一方、Adobe社の生成AIでは、ベクターデータでイラスト生成が実現するようです。
Adobe Illustratorは、月2,728 円の一年契約です（2023年10月）。となると、やはりChatGPT×DALL-E3の画像生成が“お気軽”かもしれません（1ヶ月20ドル、1ヶ月契約のため）。お好みに合わせて選ぶ必要があります。
コメント