ChatGPTの有料版には、PDFやエクセルファイル、csvファイルなどを読み込む機能があります。ChatGPT有料版ユーザでしたら、以下のような簡単な依頼でファイルを読み取りしてくれます。
ファイルを送ります。このファイルの概要をまとめて下さい。
ファイルを送りますが
自分には理解できない
いくつか提案できます
2023.7月に登場した機能で「Code Interpreter(コード・インタープリター)」という名前がついていますが、使い方は簡単です。
今回はGoogleアナリティクスのcsvファイルをChatGPTに読み込みさせ、ブログをデータ分析する方法ついてご紹介します。当方はデータの読み方を知りませんが、送ったCSVファイルを元にChatGPTが作ってくれたグラフがこちらです。
①滞在時間が平均より多いページと少ないページ
ChatGPTに送ったデータは、このようなファイルになります。
②ブログのリライトや新規作成のヒントになるSEOワード
③曜日ごとのクリック数比較
④時間ごとの表示回数
素人なのにできた!
一連の作業は難しい計算などなく「普通の話し言葉で」ChatGPTに依頼して実現しました。
複雑なデータがすっきり見やすくなり、現状の把握や改善に便利です!ぜひお試しください。
【前準備】Code Interpreterは何ができる?
Code Interpreter(コード・インタープリター)とはChatGPTの有料版に加わった新機能です。主なポイントは以下になります。
【ChatGPT有料版でできること】
・xlsxやcsvやPDFなどのファイルをChatGPTが読み込む
・データファイルからデータを抽出できる、表を作れる
・データファイルを基にChatGPTがグラフを作成する
・データをどう読むか、何をグラフ化するかChatGPTが一緒に考える
作れるグラフは実に多彩な模様です!
Code Interpreterを利用するための手順を以下でご紹介します。既に導入済みの方は読み飛ばして下さい。
①ChatGPTの有料版を契約
ChatGPTの有料版(1ヶ月20ドル、支払方法はクレジットカードのみ)を契約する方法は、以下の記事でお読みいただけます。良かったらご参照いただけると嬉しいです。
②Code Interpreterを有効にする設定
2023年11月のアップデートにより、ChatGPT有料版の契約者は設定不要でCode Interpreterを使えるようになりました。
①ChatGPTが「4」になっていることを確認。
②ChatGPTに読み込ませたいファイルをドロップする。
③読み取って欲しい旨のプロンプトを入れて下さい。例文を下に挙げておきます(無言で送信すると英語の回答が返って来ます)。
ファイルを送ります。このファイルの概要をまとめて下さい。
これだけですぐに解析が始まります。無言でファイルだけ送ると、英語文で回答を始めるので「読み取れますか?」など短文の日本語を入力するのがポイントです。
【前準備2】ChatGPTに送るデータを用意する
今回はブログのデータを送る手順を紹介するため、Googleアナリティクスデータのダウンロードについて解説します。「Google アナリティクス GA4」と「サーチコンソール(サチコ)」を使いました。
「サチコ」データは情報たっぷり!
サーチコンソールから、以下の情報が取得できます。
・ページごとの表示数、クリック数、クリック率、掲載順位
・検索ワード(クエリ)ごとの表示数、クリック数、クリック率、掲載順位
・日付ごとの表示数、クリック数、クリック率、掲載順位
サーチコンソールを開き、
①検索結果をクリック
②日付を指定
③エクスポート(エクセルで)
曜日ごとのグラフを作りたい場合は、ダウンロードしたエクセルファイルに一手間加えましょう。以下は書式設定して曜日を加えるエクセルの設定方法です。
ダウンロードしたエクセルファイルを開いて、
①日付のシートを選択
②A列の全部を選択→(左クリックで)書式設定
③表示形式→④日付→⑤曜日が入った表示に変更
⑥OKして上書き保存
直帰率や滞在時間を調べる「ページとスクリーン」
アナリティクス(GA4)を開き、
①レポートをクリック
②エンゲージメントをクリックして開き
③ページとスクリーンをクリック
④データを取得したい期間を選んで
⑤ファイルをダウンロードします(ファイル形式は.CSVで)
時間ごとの表示回数(GA4)はカスタム設定!
時間帯別のレポートは別途設定する必要があるようです。今回は【2023年1月最新】GA4(Googleアナリティクス4)のレポートで時間帯別にアクセス数を確認する方法というブログを参考にさせてもらい、設定しました。以下が設定後の画面になります。設定後の画面からダウンロードしましょう。
アナリティクス(GA4)を開き、
①「探索」をクリック
②調べたい期間を設定し
③データのエクスポートをクリック(ファイル形式は.CSVで)
データ分析をChatGPTに依頼するプロンプトはこちら
送信したファイルは数十分でタイムアウトする&ChatGPT-4(有料版)とのやりとりは3時間につき最大25回と決まってるので(※2023.11追記:時間や回数制限なくなりました)、計画的に質問しましょう。どのファイルを送るにも、始めのひと言はこれで良いかと思います。
私のブログに関する集客データを送るので読んでもらえますか。数行目からデータが始まります。ChatGPTにはブログの分析と改善について手助けして欲しいです。
はい、お手伝いします。各項目の平均・最大値・最小値はこちらです。上記統計情報からの改善点は以下になります…(超長文)
少したずねただけでも、めっちゃ教えてくれます。また、データサイエンスに少し詳しい方は、以下のようにオーダーするようです。
私のブログに関する集客データをEDAしてもらえますか。数行目からデータが始まります。
「EDA=探索的データ解析」この呪文を唱えると、次から次へとグラフを提示してくれます(が初心者の筆者はグラフの意味を読み解けませんでした)。文系における「素読み」と解釈しました。
ChatGPTとの会話するポイント
ChatGPTは何度でも怒らず答えてくれます!分からない点はどんどんたずねよう!
ただし一定回数のチャットを超えると1時間程度の時間をあける必要があります。
ChatGPT3.5(無料版)は連続して使い続けられます。
サチコのファイルで試したいプロンプト
Googleサーチコンソール(サチコ)で試したいプロンプトは以下になります。コピペして気軽にお試し下さい。黄色マーカー部分はご自身に合うよう書き換えて下さい。
日付のシートに着目して下さい。曜日とクリック数の相関関係をグラフにしてもらえますか?平均値も分かるようにグラフを作って下さい
クエリのページに着目して下さい。表示回数が多いにも関わらずクリックが0のクエリを知りたいです。表示回数が多い順にいくつか並べて下さい。テーブル形式で示して下さい。
掲載順位が20よりも大きい(検索結果の上位に表示されにくい)クエリを見つけ、それらを表示回数が多い順に並べて下さい
そのほかクエリの項目でブロガーの役に立つ分析は何かありますか?
GA4「ページとスクリーン」用プロンプト
平均エンゲージメント時間を教えて下さい。また平均より長いサイト上位3つと、平均より短いサイト上位3つを挙げてもらえますか? 平均より短いサイトは10秒以上に限定して下さい。テーブル形式で示して下さい。
表示回数10以上に限定し、エンゲージメント時間が短い順にグラフ化してもらえますか?平均エンゲージメント時間も分かるよう加えて下さい。グラフの凡例ラベルは文字化けしますので、グラフ外にページタイトルを表示して下さい。
表示回数が多いにも関わらずユーザーが少ないページを5つ挙げてもらえますか?
他にも何か分析に役立つグラフありませんか?
GA4「時間ごとの表示回数」用プロンプト
お送りするデータは、私のブログが何時に何回表示されているかを示すデータです。2023年6月13日〜7月10日の集計データです。ChatGPTには分かりやすいグラフを作成して欲しいです。
どんなデータかもう少し教えてもらえませんか?
データは7行目から始まっていると思います
ChatGPTが迷ったり困ったりしたら、親切に答えてあげて下さい。こちら側が提供する情報を元に、ChatGPT自身が考えて答えを出してくれるはず。
まとめ、Code Interpreterすごい!
この記事では、ChatGPTの新機能「Code Interpreter」の使い方と活用法を、GA4やサチコのデータを使って分析・グラフ化する方法を解説しました。普通の話し言葉でChatGPTに依頼すれば、難しい計算をAIに任せてブログのデータ分析が可能です。滞在時間やSEOワード、クリック数などがグラフになって、ブログのリライトや改善に役立つはず!Google アナリティクス GA4のデータやサーチコンソール(サチコ)のデータさえあれば誰でも試せる手法なので、ぜひお試しください。
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